鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に配合される成分の一覧を作りました。各成分には必要最低限押さえておきたいキーワードを箇条書きしています。詳しい説明やイラストはリンクからご覧ください。
- めまいは、体の平衡を感知して、保持する機能(平衡機能)に異常が生じて起こる
- 内耳にある平衡器官の障害や、中枢神経系の障害など、様々な要因により引き起こされる
- 乗物酔い防止薬は、乗物酔いによるめまい、吐きけ、頭痛を防止し、緩和する
鎮暈薬の注意点
- 3歳未満の乳幼児向けの製品はない(自律神経系が未発達のため)
- 吐きけを抑える成分も配合されるが、 つわりに伴う吐きけには使用しない
抗めまい成分
*内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節、内耳への血流を改善
- ジフェニドール塩酸塩
①抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用
②頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常な眩しさ、口渇、浮動感、不安定感_副作用
③排尿困難、緑内障の人_悪化の恐れ
抗ヒスタミン成分
*延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える
- ジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)
①専ら乗物酔い防止薬に配合される
②ジフェンヒドラミンを含む成分→授乳中の人_禁止
③眠気、抗コリン作用(排尿困難、口渇、眼圧上昇、便秘)_副作用
@ - メクリジン塩酸塩
①専ら乗物酔い防止薬に配合
②作用が現れるのが遅く持続時間が長い
③眠気、抗コリン作用(排尿困難、口渇、眼圧上昇、便秘)_副作用
@ - プロメタジンテオクル酸塩
①致命的な呼吸抑制を生じたとの報告がある→15歳未満の小児_禁止
②眠気、抗コリン作用(排尿困難、口渇、眼圧上昇、便秘)_副作用
抗コリン成分
*自律神経系の混乱を軽減、消化管の緊張を低下させる
- スコポラミン臭化水素酸塩
①脳内に移行しやすい→持続時間は短い
②ロートコンの軟エキスが配合されていることも
③散瞳、顔のほてり、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難_副作用
④排尿困難の人、心臓病の人、緑内障の人、高齢者_注意
キサンチン系成分
*脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減
局所麻酔成分
*胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげる
- アミノ安息香酸エチル
メトヘモグロビン血症のおそれ→6歳未満_禁止
鎮静成分
* 脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする
- ブロモバレリル尿素(別名:ブロムワレリル尿素)
①運転・機械類操作ダメ
②依存性あり
③妊娠中の人_禁止
@ - アリルイソプロピルアセチル尿素
①運転・機械類操作ダメ
②依存性あり
ビタミン成分
*吐きけ防止の補助