抗コリン成分について一通りまとめてみました。種類はそこそこありますので、「これは抗コリン成分だ!」と覚えるところから始めましょう!
*成分のイラストや細かい説明については、各成分名のリンクからご確認ください。
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抗コリン成分について
副交感神経は休息時に優位になります。「ひとやすみ〜リラックス〜」の時間も身体にとても大切ですが、リラックスしすぎて鼻水が出っ放しになったり、胃液が過剰に分泌されたりすると大変ですね(/ _ ; )
抗コリン成分は、この副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑える成分です。
抗コリン成分による注意点
- 散瞳による目のかすみや異常な眩しさ、顔のほてり、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難等の副作用が現れることがある
- 眠気の副作用→乗物又は機械類の運転操作を避ける
- 排尿困難の症状がある人、心臓病又は緑内障の診断を受けた人は医師等に相談
- 高齢者→排尿困難や緑内障の基礎疾患を持つ場合が多く、口渇や便秘の副作用が現れやすいため注意
アドレナリン作動成分や抗ヒスタミン成分とかぶる部分もありますが、それぞれ異なる成分なので比較して覚えてみましょう。
薬の分類別
かぜ薬、内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬)
(共通する作用)
鼻腔内の粘液分泌腺からの粘液の分泌を抑える、鼻腔内の刺激を伝達する副交感神経系の働きを抑える→鼻汁分泌やくしゃみを抑える
鎮暈薬
(共通する作用)
自律神経系の混乱を軽減、消化管の緊張を低下させる
- スコポラミン臭化水素酸塩
脳内に移行しやすいが、肝臓で速やかに代謝されてしまうため作用の持続時間は短い - ロートコンの軟エキス
胃腸薬
(共通する作用)
過剰な胃液の分泌を抑える
- ロートエキス
吸収された成分の一部が母乳中に移行するおそれ→授乳婦は使用しない - ピレンゼピン塩酸塩
消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用がある。しかし、消化管以外では一般的な抗コリン作用のため、排尿困難、動悸 、目のかすみの副作用を生じることがあるので注意
胃腸鎮痛鎮痙薬
(共通する作用)
- 胃痛、腹痛、さしこみを鎮めること(鎮痛鎮痙)のほか、胃酸過多や胸やけに対する効果も期待される
- 副交感神経系の働きを抑える作用は消化管に限定されない
- ロートエキス
吸収された成分の一部が母乳中に移行するおそれ→授乳婦は使用しない - メチルオクタトロピン臭化物
吸収された成分の一部が母乳中に移行するおそれ→授乳婦は使用しない - ブチルスコポラミン臭化物
- 脳内に移行しやすいが、肝臓で速やかに代謝されてしまうため作用の持続時間は短い。
- メチルベナクチジウム臭化物
- ジサイクロミン塩酸塩
- オキシフェンサイクリミン塩酸塩
- チキジウム臭化物