登録販売者試験の腸の薬の成分についてまとめていきます。
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【分類】瀉下成分(大腸刺激性)
前回は小腸刺激性瀉下成分を説明しました。今回は大腸に作用する大腸刺激性瀉下成分についてです。大腸刺激性瀉下成分とは、大腸を刺激して排便を促すことを目的としたものです。その中でもいくつかの成分に分かれていますので、それぞれの特徴や共通点をまとめていきます。
センナ、センノシド、ダイオウ、アロエ、ジュウヤク、ケンゴシ

特徴
- センナ、ダイオウにはセンノシドを含み、センノシドは大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらす。
- 流産・早産を誘発するおそれがある→妊婦は使用しない。
- 乳児に下痢が生じるおそれがある→授乳中の人は使用しない。
- ダイオウは漢方に配合されるが、瀉下を目的としない場合には瀉下作用は副作用(下痢、腹痛)となる。
- アロエ、ジュウヤク、ケンゴシにはセンノシドに類似の物質を含む。
このイラストは何なの?キャラクター紹介します。
センナ→仙(セン)人のキャラにしました。センという字だけの繋がりですが(・_・;
センノシド→仙(セン)の文字が映し出された水晶のような物体→センナ、ダイオウ、アロエの力の源。
ダイオウ→漢方で多用したダイオウイカです、再登場!
アロエ→そのまま
ジュウヤク、ケンゴシ描いてません(スペースがなかった><)
すべて、センノシドを含んでいて(アロエ、ジュウヤク、ケンゴシは類似物質だけど)、センノシドからそれぞれに矢印が伸びていて、さらにセンナ、ダイオウ、アロエから腸内細菌に矢印が伸びています。それからセンナ仙人達は腸内殺菌に分解されて(少し残酷・・😭)、分解生成物となり大腸を刺激する・・みたいな流れですが分かるかなー^_^;
ビサコジル

特徴
- 大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激する。
※腸内殺菌による分解ではない。 - 結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きもある。
- 浣腸薬(坐剤) としても用いられる。
- 腸内で溶けるように錠剤がコーティング等されている製品(腸溶性製剤)が多い→腸溶性製剤は胃内でビサコジルが溶け出すおそれがあるため、牛乳や制酸成分を含む胃腸薬との併用はさける。
イラストは、ビサコジル→ビサコ汁・・なにかの汁なんです。ビサコ汁を飲むと結腸・直腸の粘膜が刺激されるんです(^^;;
ピコスルファートナトリウム

特徴
- 大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示す(胃や小腸では分解されない)。
ピコスルファート→ピコピコハンマーが真っ先に思いつきました!このピコピコハンマーもセンナやダイオウのように腸内殺菌で分解されます・・腸内殺菌の力よ(^^;;
カサントラノール
特徴
- 乳児に下痢が生じるおそれがある→授乳中の人は使用しない。
特徴が少ないですね・・覚えにくい。とくにイラスト化もしてません。
とりあえず、カサントラノールは大腸刺激性瀉下成分と覚えておきましょう。
まとめ・覚えるポイント
①センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム、カサントラノール、アロエ、ジュウヤク、ケンゴシは、大腸刺激性瀉下成分。※小腸刺激性(ヒマシ油)じゃないです!
②センノシドは腸内細菌によって分解→分解生成物が大腸を刺激。妊婦、授乳中の人は使用しない。
③センナ、ダイオウはセンノシドを含む。アロエ、ジュウヤク、ケンゴシはセンノシドの類似物質を含む。よってこれらの作用は前段②(センノシド)と同じ。
④ ビサコジルは特に結腸や直腸の粘膜を刺激(腸内殺菌による分解ではない)、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大→腸溶性製剤は牛乳や制酸成分を含む胃腸薬との併用しない(溶け出すおそれ)。
*ビサコ汁を飲むと結腸・直腸が刺激
⑤ピコスルファートナトリウム→腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用。
というわけで以上です。みなさん、ここまでご閲覧いただきありがとうございました!