登録販売者試験に出てくる貧血用薬の成分や暗記のポイントについて、イラストを交えてまとめます。
急に頭が くらくら〜🌀 ふわふわ〜🌀 っとしたら危険信号!
それは貧血の合図かもしれません><
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目次
貧血の症状や原因
貧血について手引きの記載では次の通り↓↓
その原因によりビタミン欠乏性貧血、鉄欠乏性貧血等に分類されるが、一般的な症状として、疲労、動悸 、息切れ、血色不良、頭痛、耳鳴り、めまい、微熱、皮膚や粘膜の蒼白 (青白くなること)、下半身のむくみ等が現れる。
くらくらふわふわの原因のめまい以外にも、結構色んな症状が出てくるですね(・_・;
では、なぜ貧血が起きるのかというと・・・
日常の食事からの鉄分の摂取不足及び鉄の消化管からの吸収障害による鉄の供給量の不足、消化管出血等が挙げられる。また、体の成長が著しい年長乳児や幼児、月経血損失のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・母乳を与える女性では、鉄欠乏状態を生じやすい。
つまり、鉄分が足りないことが主な理由なんですね。
ちなみに鉄分の摂取不足を生じても、最初はストックされた鉄が減少するだけでヘモグロビン(注)の量自体は変化せず、すぐには貧血の症状は現れません。
でも、ずっと鉄が欠乏する状態が続くとそのストックがなくなり、結果的にはヘモグロビンが減少して貧血症状が現れます。
(注)ヘモグロビンは赤血球が酸素を運搬する上で重要な”鉄を含む”複合タンパク質
貧血用薬とは
貧血用薬はその名の通り貧血症状に使う薬で、具体的には鉄欠乏性貧血に対して不足している鉄分を補充し、造血機能の回復を図る医薬品です。いくつかの成分があり、それぞれ個々に役割を果たしています。
鉄分
フマル酸第一鉄、溶性ピロリン酸第二鉄、可溶性含糖酸化鉄、クエン酸鉄アンモニウムなど
特徴
- ヘモグロビンの産生に不可欠なミネラル。
- 便が黒くなることがある→使用の中止を要する副作用等の異常ではないが、服用前から便が黒い場合は消化管内で出血している場合もある。
- 服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物(緑茶、紅茶、コーヒー、ワイン、柿等)を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が悪くなることがある→服用前後はそれらの摂取を控える。
鉄はヘモグロビンの材料です。イラストでは、鉄がヘモグロビンにピタッと張り付いてますが、これはヘモグロビンと一体となっている様子です。
フマル酸第一鉄、溶性ピロリン酸第二鉄・・とか長ったらしい名称だけど、語尾に”鉄”があるので単純に”鉄のこと”とだと考えてください。
鉄以外の成分
銅(硫酸銅)
特徴
- ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割。
- 補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける。
ヘモグロビンへの補助的な成分ですね。バンバンアシスト決めちゃいます!
マンガン(硫酸マンガン)
特徴
- 糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質。
- エネルギー合成を促進する。
右側にマンガン電池が飛び出してます。
マンガン電池(電力)→エネルギー と連想できますね。
コバルト(硫酸コバルト)
特徴
- 赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分。
- 骨髄での造血機能を高める。
コバルトブルー・・が真っ先に出てくるけど、マンガンみたいにピンとくるものがありませんでした(・_・;
”コ”バルト→”こ”つずい(骨髄)と覚えましょう!
ビタミンB12の一部構成成分ということも。
ビタミンB12(シアノコバラミン)、葉酸
特徴
- 正常な赤血球の形成に働く。
- ビタミンB12や葉酸が不足すると、巨赤芽球貧血(悪性貧血)が生じることがある。
酸素を全身に運ぶ赤血球はヘモグロビンを含んでいる。そのヘモグロビンには鉄を含む・・そんな構造なので、赤血球はこれらを乗せて運ぶ車というイメージが思いつき絵にしました🚗
その赤血球カーをメンテナンス(形成に働く)する整備士ビタミンB12ってイメージです^ – ^
ちなみに、コバルトの説明でコバルトはB12の構成成分といいました。
”コ”バラミン(B12の別名)の素は”コ”バルトなんて覚え方もできます。
あ、葉酸も忘れないであげて!w
ビタミンB6(ピリドキシン)
特徴
- ヘモグロビン産生に必要。
ヘモグロビンは、『赤血球が酸素を運搬する上で重要な”鉄を含む”複合タンパク質』と貧血を述べたときに説明しました。注目してほしい点は、ヘモグロビンは”タンパク質”であること。
B6は”タンパク質の代謝に関与”するビタミンで有名です。そのことを踏まえて考えると、B6はタンパク質であるヘモグロビンに関係があることが想像できませんか?
ちなみに、B6のキャラクターはタンパク質に関係するので骨つきチキンにしました(笑)あと、ピリ辛チキン(別名ピリドキシン+チキン[つまりタンパク質])と語呂合わせ?できなくもないかも・・っとイラストを書いたあとに閃きました!w
ビタミンC(アスコルビン酸)
特徴
- 消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ。
抗酸化作用、しみ・そばかすなどの予防にも・・つまり美のビタミンと言えるビタミンCは鉄へ補助的な機能を果たします。
イメージ的(勉強前の)には正反対でしたが、鉄とビタミンCはいいカップリングなんですね(*´꒳`*)
まとめ・覚えるポイント
①鉄分=ヘモグロビンの産生に不可欠
・便が黒くなる→服用を止める異常ではない(ただし服用前から黒い場合は消化管内で出血しているおそれ)
・服用前後は緑茶、コーヒー等タンニン酸を含むものは飲まない→鉄の吸収が悪くなる。
②銅=ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に関与。
③マンガン=糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質→エネルギー合成を促進する。
(覚え方)マンガン電池(電力)→エネルギー
④コバルト=ビタミンB12(赤血球に不可欠)の構成成分→骨髄での造血機能を高める。
(覚え方)”コ”バルト→”こ”つずい(骨髄)
⑤ビタミンB12(シアノコバラミン)、葉酸=正常な赤血球の形成に働く→不足すると巨赤芽球貧血(悪性貧血)のおそれ。
(覚え方)”コ”バラミン(B12の別名)の素は”コ”バルト
⑥ビタミンB6(ピリドキシン)=ヘモグロビン産生に必要。
⑦ビタミンC(アスコルビン酸)=消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ。
*鉄とCのペア
というわけで以上です。みなさん、ここまでご閲覧いただきありがとうございました!