絵で覚える登録販売者

薬の成分、漢方など(第3章の項目)を中心に、絵で覚える登録販売者試験対策ブログです。

大阪H26)登録販売者試験過去問 漢方・生薬の問題解説/出題傾向

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大阪ブロックの平成26年度(2014年)の登録販売者試験の問題(過去問)について、第3章の漢方・生薬からの出題を解説します。

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当ページについて

漢方・生薬 問題の出題傾向

漢方・生薬から11問出題されています。
そのうち、全問漢方についての問いが3問出題全問生薬についての問いが3問全問漢方・生薬についての問いが1問、その他項目を合わせた複合問題5問でした。

下記のページでも漢方・生薬の出題パターンなどをまとめていますので、よかったらご活用ください!試験で漢方・生薬を捨てるのはもったいないですので、苦手意識のある方も是非^ ^

問21(一部漢方)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.小建中湯(しょうけんちゅうとう)は、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるものの気管支炎、から咳、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適する。

b.リゾチーム塩酸塩は、鶏卵アレルギーがある人では使用を避ける必要がある。

c.ブロメラインは、タンパク質分解酵素で、鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげる作用がある。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 5

小建中湯(しょうけんちゅうとう)は、「体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴うものの小児虚弱体質、疲労倦けん怠、慢性胃 腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる」という記述です。

a.は麦門冬湯(ばくもんどうとう)の記述です。

問24(全問漢方)

次の漢方処方製剤のうち、構成生薬としてカンゾウを含まないものを次の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

1.桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

2.釣藤散(ちょうとうさん)

3.呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

4.薏苡仁湯(よくいにんとう)

5.疎経活血湯(そけいかっけつとう)

正答 3

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)はカンゾウを含みません。

問28(一部漢方・生薬)

小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する次のa~c の記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に 記入しなさい。

a.小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品である。

b.漢方処方製剤として、抑肝散(よくかんさん)がある。

c.ゴオウは、緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 1

全て正しい記述です。

問32(一部生薬)

次の表は、ある胃腸薬に含まれている成分の一覧である。 この胃腸薬に含まれている成分とその配合目的・作用に関する次のa~dの記述について、正しいものの組み合わせを下の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

1日9錠中

タカヂアスターゼ(タカヂアスターゼN1)150mg
リパーゼ(リパーゼAP12) 60mg
アカメガシワエキス63mg
[アカメガシワとして504mg]
カンゾウ末150mg
ケイ酸アルミン酸マグネシウム720mg
合成ヒドロタルサイト300mg
水酸化マグネシウム600mg
ロートエキス30mg
オウバク末105mg
ケイヒ末225mg
ウイキョウ末60mg
チョウジ末30mg
ショウキョウ末75mg
l-メントール9mg

a.アカメガシワ
(配合目的・作用)
消化管内容物中に発生した気泡の分離を促す。

b.合成ヒドロタルサイト
(配合目的・作用)
脂質の分解に働く酵素を補う。

c.ロートエキス
(配合目的・作用)
副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑えることにより、過剰な胃液の分泌を抑える。

d.オウバク
(配合目的・作用)
味覚や嗅覚を刺激して、反射的な唾液や胃液の分泌を促すことにより、弱った胃の働きを高める。

1.(a ,b) 2.(a ,d) 3.(b ,c) 4.(b ,d) 5.(c ,d)

正答 5

アカメガシワは胃粘膜保護作用をもつ生薬です。従ってaの記述は誤りです。

c.ロートエキスd.オウバクは正しい記述です。

問37(全問生薬)

次のa~cは強心薬に配合される成分について記述したものである。該当するものの正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を鎮める等の作用があるとされる。

b.シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、もしくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされる。

c.ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示す。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 2

2の組み合わせが正しいです。

他の生薬については各リンク先のページをご覧下さい。

問40(一部漢方・生薬)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.コウカには、末梢の血行を促して鬱血を除く作用があるとされる。

b.ルチンは、高血圧等における毛細血管の補強、強化の効果を期待して用いられる。

c.三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)は、構成生薬としてダイオウを含まない。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 1

三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)は、ダイオウを”含みます”。従ってc.の記述は誤りです。

a.コウカは正しい記述です。

問42(全問生薬)

泌尿器用薬に配合される成分のうち、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる成分を次の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

  1. ウワウルシ
  2. サンキライ
  3. キササゲ
  4. モクツウ
  5. ブクリョウ

正答 1

ウワウルシの記述です。

他の生薬については各リンク先のページをご覧下さい。

問43(全問漢方)

次の記述について、a~cの( )に入る字句の正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

加味逍遙散(かみしょうようさん)は、体力中等度以下でのぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの冷え症、虚弱体質、( a )、更年期障害、血の道症、不眠症に適するとされるが、胃腸の( b )人 おうでは悪心(吐きけ)、嘔吐、胃部不快感、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。まれに重篤な副作用として、( c )を生じることが知られている。

a

b

c

1

月経不順、月経困難

強い

肝機能障害

2

月経不順、月経困難

弱い

間質性肺炎

3

前立腺肥大

弱い

肝機能障害

4

前立腺肥大

強い

間質性肺炎

5

月経不順、月経困難

弱い

肝機能障害

正答 5

漢方の穴埋め問題は珍しい・・単純に一部のキーワードのみを覚えているだけでは解けない問題。

問52(一部漢方・生薬)

口内炎用薬に配合される成分に関する次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)は、構成生薬としてダイオウを含む。

b.ポビドンヨードは、口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合される場合が

c.シコンは、口腔粘膜の組織修復促進、抗菌などの作用を期待して用いられる。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 3

a.c.は正しい記述です。

問55(全問漢方)

次の記述に該当する漢方処方製剤を下の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔い、血の道症、めまい、動悸、更年期障 害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎に適するとされるが、体の虚弱な人(体力の 衰えている人、体の弱い人)では不向きとされる。

1.安中散(あんちゅうさん)

2.小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

3.麦門冬湯(ばくもんどうとう)

4.黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

5.乙字湯(おつじとう)

正答 4

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)の記述です。キーワードは”二日酔い”です。残りの漢方は全く的外れのものですね、適応も全然違う、、なぜこの組み合わせ・・?

問56(全問生薬)

生薬に関する次の1~5の記述について、誤っているものを一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

  1. カッコンは、マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とする生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。
  2. ボウフウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。
  3. サイコは、セリ科のミシマサイコの根を基原とする生薬で、抗炎症、鎮痛等の作用を期待して用いられる。
  4. ブシは、キンポウゲ科のハナトリカブトまたはオクトリカブトの塊根を減毒加工して製したものを基原とする生薬であり、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用を持つ。
  5. ショウマは、キンポウゲ科のサラシナショウマ、フブキショウマ、コライショウマまたはオオミツバショウマの根茎を基原とする生薬で、発汗、解熱、解毒、消炎等の作用を期待して用いられる。

正答 2

ボウフウは、セリ科のボウフウの根及び根茎を基原とする生薬で、発汗、解熱、鎮痛、鎮痙等の作用を期待して用いられるものです。2はブクリョウの記述ですね。