絵で覚える登録販売者

薬の成分、漢方など(第3章の項目)を中心に、絵で覚える登録販売者試験対策ブログです。

大阪H27)登録販売者試験過去問 漢方・生薬の問題解説/出題傾向

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大阪ブロックの平成27年度(2015年)の登録販売者試験の問題(過去問)について、第3章の漢方・生薬からの出題を解説します。

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当ページについて

  • 試験問題や回答については下記の大阪府のwebサイトからこれらを確認し、解説等を作成しています。大阪府ホームページ(登録販売者試験に関するページ)*実際の過去問のPDFも無料で取得できます。
  • このページでは、漢方および生薬に関するものに焦点を当てて解説しています。従いまして、問題については一部を抜粋したものとなっております。
  • 過去問の回答を含んでいますのでご了承の上閲覧ください。

漢方・生薬 問題の出題傾向

漢方・生薬から10問出題されています。
そのうち、全問漢方についての問いが2問出題全問生薬についての問いが2問全問漢方・生薬についての問いが1問、その他項目を合わせた複合問題5問でした。

下記のページでも漢方・生薬の出題パターンなどをまとめていますので、よかったらご活用ください!試験で漢方・生薬を捨てるのはもったいないですので、苦手意識のある方も是非^ ^

問22(全問漢方)

次のa~dの漢方処方製剤のうち、かぜの症状の緩和に用いられ、構成生薬としてカンゾウ及びマオウを含む製剤の正しい組み合わせを下の1~5から一つ選び、その番号を解答用 紙に記入しなさい。

a.葛根湯(かっこんとう)

b.小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

c.小柴胡湯(しょうさいことう)

d.柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

1.(a , b)2.(a , d) 3.(b , c) 4.(b , d) 5.(c , d)

正答 1

a.葛根湯(かっこんとう)b.小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が正しい選択です。

c.小柴胡湯(しょうさいことう)d.柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)にはカンゾウは含みますが、マオウは含みません。

問23(一部漢方)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.アスピリンは、体内でのプロスタグランジンの産生を促進する成分である。

b.アセトアミノフェンは、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない。

c.芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適するとされている。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 5

c.芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は正しい記述です。キーワードは”こむらがえり”です。定番の問いですね。

問28(一部漢方・生薬)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.小児の疳を適応症とする生薬製剤は、古くから伝統的に用いられているため、作用が穏やかで小さな子供に使っても副作用は全くない。

b.カンゾウは、小児の疳を適応症とする生薬製剤では主として健胃作用を期待して用いられる。

c.小建中湯(しょうけんちゅうとう)は、体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴うものの小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適するとされている。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 3

b.cは正しい記述です。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)のキーワードは”小児虚弱体質”です。

問32(一部生薬)

次のa~cの記述は止瀉成分について述べたものである。該当するものの正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.収斂作用のほか、腸内で発生した有害物質を分解する作用も持つとされる。

b.腸管の運動を低下させる作用を示し、胃腸鎮痛鎮痙薬との併用は避ける必要があ

c.殺菌作用のほか、局所麻酔作用もあるとされる。

a

b

c

1

アクリノール

ロペラミド塩酸塩

2

アクリノール

ビサコジル

木クレオソート

3

次没食子酸ビスマス

ビサコジル

4

次没食子酸ビスマス

ロペラミド塩酸塩

木クレオソート

5

次没食子酸ビスマス

ロペラミド塩酸塩

正答 4

ヒマシ油小腸刺激性の瀉下成分です。

問36(全問生薬)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.センソは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化して いない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、 強壮、血行促進等の作用があるとされている。

b.ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。

c.リュウノウは、ウグイスガイ科のアコヤガイ、シンジュガイ又はクロチョウガイ等の外套膜組成中に病的に形成された顆粒状物質を基原とする生薬で、鎮静作用等を期待して用いられる。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 5

センソは、シナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたもので微量で強い強心作用、局所麻酔作用をもつ生薬です。
a.はロクジョウの記述です。

リュウノウは、中枢神経系の刺激作用による気つけ。
c.はシンジュの記述です。

問42(全問漢方・生薬)

泌尿器用薬に関する次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)は、構成生薬としてカンゾウを含んでいる。

b.ウワウルシ(ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬)は、利尿作用のほかに、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。

c.猪苓湯(ちょれいとう)は、体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適するとされる。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 1

全て正しい記述です。

問43(一部漢方)

婦人薬に関する次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.エチニルエストラジオールは、妊婦が摂取しても全く問題がない。

b.エストラジオールは、吸収された成分の一部が乳汁中に移行することが考えられ、母乳を与える女性では使用を避けることが望ましいとされている。

c.柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)は、まれに重篤な副作用として、間質性肺炎を生じることが知 られている。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 3

c.柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)は、正しい記述です。

問51(一部生薬)

次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.口内炎の再発を繰り返す場合、ベーチェット病などの可能性も考えられるので、 医療機関を受診するなどの対応が必要である。

b.口内炎用薬に配合されるアズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、患部からの細菌感染を防止することを目的としている。

c.口内炎用薬に配合されるシコンは、口腔粘膜の組織修復促進、抗菌などの作用を 期待して用いられる。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 2

c.シコンは、正しい記述です。

 

問55(全問漢方)

漢方処方製剤に関する次のa~cの記述の正誤について、正しい組み合わせを下表から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

a.漢方薬はすべからく作用が緩やかで、副作用が少なく、重篤な副作用は起きない。

b.用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととされている。

c.防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、構成生薬としてマオウを含む。

a

b

c

1

2

3

4

5

正答 3

aが誤りであることは常識的にわかりますね。その他の記述は正しいです。

問56(全問生薬)

次の記述に該当する生薬を下の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。

サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮痛等の作用を期待して用いられる。

1.ブシ
2.レンギョウ
3.カッコン
4.ボウフウ
5.ブクリョウ

正答 5

ブクリョウの記述です。

ブクブク太ったサルの腰かけブクリョウサルノコシカケ科・・・なんて語呂合わせで覚えてみてはいかがでしょうか(^。^)

他の生薬については各リンク先のページをご覧下さい。